『[はじめる編]英作文のトレーニング』(渡辺寿郎氏著、Z会)より:
かつて、高速道路が東京へ入ってくる地点に、「お疲れさま、東京です。」という標識が立っていたそうです。君はこれをどう英訳しますか。普通の高校生なら、そのまま “You are tired. This is Tokyo.” とでも書くのではないでしょうか。ところが違うんですね。外国人が手がけたに違いない英文はこうでした。 “Welcome to Tokyo.”
ここには英作文のコツがすべて含まれています。(1)文字を訳すのではなく、意味を訳すべし。(2)短く書くべし。(3)平易な言葉を使うべし。
今回の引用元は、実は大学入試用の参考書です。英作文を基礎から学ぶ高校生向けに書かれた入門書から、前書きの一節を引用しました。
(1)~(3)の3つのポイントは、高校生向けの「英作文のコツ」にとどまらず、翻訳の本質を突いた言葉に思えます。“You are tired.”とまではいかなくとも、原文の語句や字づらに引っ張られて不自然な訳文になってしまうことは、英訳・和訳を問わず、ありがちですからね。
学校英語や入試英語と言うと、実用英語とはかけ離れたイメージでとらえがちですが、思わず我が身を振り返ってしまうような、こんな言葉に出会うこともあるんですね。